スケジューリングとAPS|有限能力で実行可能な計画を作る

公開済み更新: 2026-08-15v1.0.0

スケジューリングとAPS

計画を、現場で実行できる順序へ落とす

スケジューリングは、納期と能力を踏まえて、作業をいつ・どこで・どの順に行うかを決める活動です。

APSは、設備能力、材料、人員、段取など複数の制約を同時に考慮し、実行可能な計画案を短時間で比較するために使います。

スケジューリングで決めること

生産スケジュールでは、受注・需要、工程経路、標準時間、納期、設備能力、要員、材料入荷、段取条件などを入力し、作業の開始・終了時刻と投入順序を決めます。

評価軸は一つではありません。納期遵守、仕掛在庫、段取回数、設備負荷、リードタイムなどの優先順位を決め、トレードオフを確認します。

APSとは

APS(Advanced Planning and Scheduling)は、材料や能力を無限に使えると仮定せず、有限能力で計画する仕組みです。代表的には次の制約を扱います。

  • 設備ごとの処理能力と稼働可能時間
  • 作業者の人数、技能、シフト
  • 部品・材料の入荷時期
  • 工程の先行関係、段取、治工具
  • 納期、優先順位、外注条件

計画変更時に影響を再計算し、複数案を納期遅延、負荷、在庫などで比較できる点が強みです。

MRP・MESとの役割の違い

  • MRP:需要、BOM、在庫、リードタイムから必要な資材と時期を計算する
  • APS:有限能力と複数制約を考慮して、実行順序と時間を計画する
  • MES:現場の作業指示、実績、進捗、品質、設備状態を管理する

三つを連携する場合は、マスターデータ、実績反映の頻度、計画変更の権限をそろえる必要があります。

導入・運用の進め方

  1. 納期遅延、仕掛増加、計画変更など現状の問題を定義する
  2. 工程、標準時間、能力、段取、カレンダーのデータを整える
  3. 納期遵守や段取削減など計画の評価基準を決める
  4. 対象ラインで計画案と実績を比較し、制約とルールを調整する
  5. 計画担当者と現場の役割、例外処理、再計画の条件を標準化する

留意点

  • 標準時間や設備能力が実態と違うと、精密でも実行できない計画になる
  • 現場の突発停止や特急品を扱う例外ルールが必要になる
  • 評価指標を一つに偏らせると、別工程の負荷や在庫を増やす場合がある
  • システム導入だけでなく、計画変更の判断と合意形成を設計する

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参考資料

CHECK

理解度チェック

最後に2問だけ確認しましょう。選択すると、正誤と短い解説が表示されます。

基本Q1

スケジューリングで決めるものはどれですか?

中程度Q2

APSの特徴として適切なのはどれですか?

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