線形計画法とMIP|制約の中で生産計画を最適化する

公開済み更新: 2026-08-15v1.0.0

線形計画法とMIP

制約の中で、よりよい組合せを選ぶ

線形計画法は、限られた人・設備・材料をどこへ配分するかを、目的と制約に分けて考える手法です。

生産量や配分量だけでなく、設備を使う・使わない、担当者を割り当てるといった離散的な判断を含む場合は、混合整数計画(MIP)を使います。

基本構造

線形計画法では、次の三つを明確にします。

  1. 意思決定変数:何を決めるか。例は製品別生産量、工程への配分量です。
  2. 目的関数:何を最大化・最小化するか。例は利益最大化、費用最小化です。
  3. 制約条件:守るべき上限・下限。例は設備能力、材料、人員、需要です。

変数、目的関数、制約条件が一次式で表され、変数を連続量として扱える問題が線形計画法の基本です。最適値が得られても、前提や入力値が現場と合っているかを確認しなければ、実行可能な計画にはなりません。

MIPが必要になるとき

MIP(Mixed Integer Programming、混合整数計画)は、一部または全部の意思決定変数に整数条件を加える方法です。例えば、次の判断は連続量だけでは表せません。

  • 設備を導入するか、しないか
  • 製品をどのラインへ割り当てるか
  • 作業者をどのシフトへ配置するか
  • ロットを何回生産するか

0か1で表す二値変数を使えば、設備の採否や工程の選択をモデルへ組み込めます。生産量のような連続変数と、採否や割当ての整数変数を同時に扱えることがMIPの特徴です。

進め方

  1. 現場で決めたいことと評価指標を言葉で整理する
  2. 意思決定変数、目的関数、制約条件を定義する
  3. 採否、割当て、回数に必要な整数条件を設定する
  4. 入力データと制約が実態を表しているか関係者と確認する
  5. 解を現場条件へ戻して、実行可能性と感度を確認する

数理的な最適解をそのまま採用するのではなく、需要変動、段取、安全、品質、保全など、モデル外の条件も含めて意思決定します。

適用例

  • 製品別の利益と設備能力を踏まえた生産数量の決定
  • 複数工場・倉庫への品目割当てと輸送量の決定
  • 設備投資の採否と生産能力の組合せ
  • ロットサイズ、段取回数、在庫費用を考慮した生産計画

留意点

  • 目的関数を利益や稼働率だけにすると、納期や品質を損なう場合がある
  • 制約の漏れや入力データの誤りは、もっともらしい誤答を生む
  • 整数条件を増やすと計算負荷が高まり、大規模問題では時間を要する
  • 一つの入力値に依存しすぎず、需要や能力を変えた感度分析を行う
  • 最適解と、現場で継続運用できる解を区別する

関連Knowledge

参考資料

CHECK

理解度チェック

最後に2問だけ確認しましょう。選択すると、正誤と短い解説が表示されます。

基本Q1

線形計画法の基本要素の組合せはどれですか?

中程度Q2

MIPを使う場面として適切なのはどれですか?

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